境内のご案内Guide and Information
真言宗の勧学院、観智院
鎌倉時代、後宇多法皇によって東寺の寺僧の住房が計画され、南北朝時代の延文4年、1359年頃に杲宝が創建しました。杲宝の弟子、賢宝は、本尊の五大虚空蔵菩薩を安置しました。
ここで杲宝や賢宝は、東寺に伝わる数多くの文書類を編纂。杲宝や賢宝が集めた密教の聖教類は1万5千件以上あり、その数もさることながら質的水準も高く、わが国における貴重な文化遺産となっています。
江戸時代には、徳川家康の黒印状にあるように真言宗一宗の勧学院と呼ばれました。
客殿
観智院客殿
国宝 観智院客殿 桃山時代(慶長10年/1605年) 入母屋造 こけら葺
国宝の客殿は、江戸時代のはじめ、第10世
客殿内部は、上段の間、次の間、羅城の間、
本堂
智慧 の仏、五大虚空蔵菩薩
重要文化財 五大虚空蔵菩薩坐像 唐時代 木造
客殿の東側には、観智院の本堂があります。本尊は、五大虚空蔵菩薩です。
五尊はいずれも蓮の花弁で
山科の
愛染明王の梵名は、ラーガといい、赤い色という意味です。経典には、人々を招き寄せて
煩悩即菩提とは、煩悩を離れて別に悟りはないという密教の教えです。
愛染明王(あいぜんみょうおう)坐像 江戸時代 木造彩色
茶室
茶室 楓泉観
本堂の北側に、茶室、楓泉観があります。
本席の床の間にある「楓泉観」という額は、明治時代に山階宮晃親王が揮毫したものです。
この茶室には襖絵が多く、江戸幕府御用絵師の狩野氏信筆の楼閣山水図や、
尾張の南画を代表する中林竹洞筆の秋草図があります。
茶室に座り、庭を眺めてください。
露地には
植物とともにレイアウトされ、心を洗われるような空間をつくりあげています。
茶室本席の戸袋、腰襖に描かれた東方朔図