立体曼荼羅3D Mandala
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密教を伝え広めるために建立された講堂。その教えを、視覚的に表した
曼荼羅を抜け出した、如来、菩薩、明王、そして天部の二十一尊の仏さまは、弘法大師空海の教えを、いまを生きる私たちに語り続けています。
世界ではじめての壮大な構想
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左・国宝 両界曼荼羅図 金剛界曼荼羅 平安時代 右・国宝 両界曼荼羅図 胎蔵界曼荼羅 平安時代
密教の教えをわかりやすく表現したのが曼荼羅です。曼荼羅には、
その曼荼羅を、よりリアルに伝えるために、弘法大師空海は具現化することを構想しました。それが
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重要文化財 大日如来坐像 室町時代 木造漆箔
弘法大師空海は、大日如来を中心とした二十一尊の仏さまを講堂の須弥壇に登場させました。曼荼羅の中心に大日如来が描かれているように、東寺の中心に大日如来を安置して、寺域を巨大な曼荼羅にレイアウトしたのです。
「これが、密教か」
立体曼荼羅は、当時、最も先鋭的なビジュアルだったに違いありません。
大日如来を中心に
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立体曼荼羅配置図
その容姿、その色彩、その形相。どれほどセンセーショナルだったことか。立体曼荼羅を前に、平安の人々が感じた、驚き、恐れ。講堂の扉を開け、心を動かしてみてください。