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境内のご案内

Guide and Information

重要文化財 千手観音菩薩立像 平安時代 木造漆箔

宝物館の開館は、春と秋。
国宝の兜跋毘沙門天、
高さ約6メートルもの
千手観音菩薩の特別公開や
東寺の歴史や文化財をテーマにした
特別展などを行います。

宝物館の開館期間

春期特別公開
3月20日~5月25日
秋期特別公開
9月20日~11月25日

(会期中は無休です)

もと食堂(じきどう)の本尊、
千手観音菩薩

宝物館は年に2回、春と秋に開館します。 館内は、異国の香りがただよう兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)、西寺にあったと伝えられる地蔵菩薩、煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)を表す愛染明王(あいぜんみょうおう)、微笑みを浮かべる如来三尊などを安置し、足利尊氏が寄進した梵鐘など多くの寺宝を展示しています。

なかでもひときわ存在感を示しているのが、千手観音菩薩です。高さは6メートル弱、千本の手が光背のように全身を覆っていました。平安時代の中頃、醍醐寺を開山した聖宝(しょうぼう)が食堂(じきどう)の本尊として造立、開眼供養は、宇多天皇が行幸し華々しく行われたと伝えられます。

重要文化財 地蔵菩薩立像 平安時代 木造彩色

以来、昭和5年、1930年に食堂が火災に見舞われるまで千年あまり、多くの人々に東寺の観音さまとして信仰されていました。

その後、昭和43年、1968年に3年におよぶ修復を終え、いまは宝物館の2階で、ふたたび、人々のささいな願いをももらさず聞き続けています。

羅城門の楼上で、
都を監視していたという
兜跋毘沙門天
(とばつびしゃもんてん)

国宝 兜跋毘沙門天立像 唐時代 木造

鎖を編んだ鎧を着た兜跋毘沙門天。目を見開いた勇ましい形相は、武装した中央アジアの人物のようです。もともとは、平安京の入口である羅城門の楼上に祀られていたという兜跋毘沙門天。平安末期に人々の手で東寺に運ばれてきました。

兜跋毘沙門天の足元を支えるのは、地天女と二鬼。対面して右が尼藍婆(にらんば)、左が毘藍婆(びらんば)です。王城鎮護の役目を果たしていた兜跋毘沙門天ですが、いまは財宝と福徳の神様として信仰を集めています。